右脳の空手ブログ

真義館 東京道場での稽古を通して、私自身が感じたことを書いています。

武術空手への道は二つ

相手を入り込みで崩す武術空手を習得するためには大きく分けて二つの方法があります。 一つは型を正確にできる身体を作ることです。他の一つは相手との調和をもたらす心の使い方を習得することです。 レベルが上がれば両方の方法は一体化して強力な入込みができるようになります。 最初のうちは型に

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昇段審査、「入り込み」審査(3)

「入り込み」の審査で印象に強く残ったことを書きたいと思います。 日本有数の大会社の副社長をしている人の弐段昇段審査です。 新型コロナのためになかなか道場に来ることができなくなっていますが、彼は特に大きなプロジェクトを抱えて最近仕事が大変忙しく、道場にも来ることが出来ずにいました。

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それは突然やって来る

それは突然やってきました。 立膝立ちで向き合い、両手のひら同士を合わせて相手を崩す稽古を指導していました。 どうしても手のひらを押してしまい力の押し合いになります。 相手に「入り込み」をして、そして手を軽く動かす。この順番でないと相手は崩れません。 「入る込む」方法として、胸を前

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タイミングの早さはスピードの速さではカバーできない

誰もが最初のうち勘違いすることがあります。再度取り上げたいと思います。非接触の場合の「入り込み」の方法です。 「入り込み」の原理は繰り返し述べてきました。突きなどの相手の攻撃は無意識の動きで始まります。その後しばらくたってから脳がその動きをしろと指令を出します。動き始めから約0.

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昇段審査、「入り込み」審査(2)

今回弐段昇段審査を受けた4人は男性2名、女性2名です。 真義館総本部直轄東京道場が8年前創設された以前から参加されている一期生ともいうべき面々です。一人の40代の男性を除き、おおむね70代に近い方々です。 最高齢は78歳です。 一期生と言える人にはこの4人以外に数名の初段になって

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昇段審査、「入り込み」審査(1)

2021年1月24日に昇級・昇段審査が行われました。昇級審査が5名、昇段審査が5名に対して行われました。昇段審査のうち、二段昇段審査が4名、初段審査が1名に対して行われました。 今回の審査は新型コロナのために動画とオンラインによる審査となりました。最終決定は1月24日ですが、それ

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正中線、中丹田と下丹田を繋げる

武術では正中線を意識することが基本です。 抽象的な心の在り方と比べ、明確に意識することができるので、丹田の意識さらに正中線の意識から始めるべきかもしれません。正中線を意識すると相手を倒そうとして崩れやすくなる姿勢も正しく保持できます。 胸の中丹田とへそ下の下丹田の二つの丹田を上下

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「受け入れる」の日常稽古

昨日館長によるオンライン稽古がありました。サンチンを中心とした稽古でした。 最初は統一体の説明がありました。これについては別の機会に触れたいと思います。 「受け入れる」についての話もありました。 空手の稽古は道場だけではないと、館長は常日頃言われます。「受け入れる」の空手の稽古と

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ケンシロウの百裂拳は可能か?

麻山館長は相手の組手の動きは非常に遅く感じると言います。スローモーションだとも言います。相手が世界チャンピオンクラスでも同じだと言います。 館長に相手をしてもらい、向き合っ手攻撃を仕掛けた瞬間に何が何だかわからずに倒されていることがしばしばあります。その後で館長はこのような動きを

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呼吸(1)相手の呼吸を読む

武術においては呼吸が重要であると言います。しかし、その本質について触れられることは少ないと思います。 私たちは生存するために呼吸することは不可欠です。言うまでもなく、肺で空気を吸い、吐くというほぼ無意識に行う生理的な動きで生き続けることができます。 武術と言っても生きてる営みの一

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大坪 英臣

真義館 (Shingikan) 本部直轄東京道場責任者。
参段。『右脳の空手』著者。
東京大学名誉教授。

左脳ばかり駆使してきた人間が、あるきっかけで麻山慎吾師の率いる真義館空手(武術空手)の道にはまり込んだ。
「人生の目的はここにあったのか」と思うほど、筋力を使わない右脳空手の静謐な世界を堪能している。

大坪英臣 著『右脳の空手』好評発売中!!

右脳の空手
「人生の目的はこれだったのか! 学究生活40数年、定年後の私は迷っていた。 熱中できるものが欲しかった。 無謀にもフルコン空手を始めた。 3年後、武術空手に出合った。 麻山慎吾館長は神様だった。 筋力を使わない武術空手だった。超人状態も経験させてもらった。右脳の活性化で相手を倒すのである。 武術の本源は『愛』と知った。 左脳ガチガチの工学博士が飛び込んだ右脳の世界。 ここは、なんという豊穣な世界だろう!」−『右脳の空手』(風雲社)より抜粋