前のブログで正しい立ち方のイメージについて述べました。稽古をしているとき、上半身と下半身の境界が股関節であることを伝えました。一人の道場生が首を傾げていました。彼は舞台俳優に体の使い方を教えるインストラクターであったとのことです。腕に関しては鎖骨と肩甲骨も含めて腕であると俳優に教えていたそうです。このことで腕が滑らかで優雅な動きができるそうです。
ただし、お尻は下半身には含まれていて脚の一部であり、したがって骨盤は下半身であると思っていたそうです。そのように指導もしてきたそうです。
私の身体構造の説明に従って、立ったり、歩いたり、けったりして身体の感覚を確認しているうちに、彼ははっと気づきました。「モデルとしての歩き方を教えていた。」と彼は小さく叫びました。彼が俳優に教えていたのは、観客に見せるための歩き方、立ち方であったということでした。
脚とお尻が連動して動く方が優雅に魅力的に見えるのです。自然体の機能的な動きとは異なる要素が入ってくるのです。
無駄な力みが生じない効率的な動きのためには股関節で上半身と下半身が分かれるイメージが正しいのです。
ただし、私のような短足には、骨盤を含まない股関節以下が下半身というのは優雅さとは全く程遠い存在になるのは確かです。