今回弐段昇段審査を受けた4人は男性2名、女性2名です。
真義館総本部直轄東京道場が8年前創設された以前から参加されている一期生ともいうべき面々です。一人の40代の男性を除き、おおむね70代に近い方々です。
最高齢は78歳です。
一期生と言える人にはこの4人以外に数名の初段になっている人もおられます。80歳半ばを超えられて残念ながら最近は稽古を離れられている方々もおられます。
いずれにしても、4人は空手を稽古していること自体が想像できない年齢層だと思います。それが弐段への昇段審査を受けていることはある意味驚異的であると思います。
なお、初段審査を受けた一人も比較的最近の5年ほど前に入門された女性ですが、ほかの方とほぼ同じ年代です。
前回記述したように、入り込みの審査は次々に攻撃してくる若い黒帯を崩していくことになります。弐段審査は二人掛け、2名同時の前後からの攻撃、 初段審査は正面から1名ずつの攻撃が原則10分間続きます。
この審査において技術的に相手を倒そうとしても、最初の一人二人は何とかなるとしても、その後衝突して相手を10分間崩し続けることができません。
次々現れる相手の攻撃が始まる兆しを捉え続ける必要があります。ある意味で覚悟とか胆力が試される審査と言ってよいと思います。
よくある質問は以下のようなものです。四段、三段の段位が上の者の攻撃してくるなら、当然段位が上のものが勝つのが当たり前でしょう。なぜ攻撃を受ける人が攻撃する人を崩せるのですか?
活人空手は、攻撃する側が攻撃の動きを始める意識の空白時間に入り込めことで相手を崩せます。
逆に、攻撃する側が気を使って意識の空白時間をなくしたり、防御する側より先に入り込むことができれば、崩されることはありません。したがって攻撃する上級者は、そのつもりになれば崩されることを防ぐことはできます。
審査においては、上級者は通常の攻撃モードで攻撃します。
通常の攻撃モードとは、入り込みの気を原則使わない格闘技の攻撃モードです。あるいは入り込みの気を使っても受ける側が防御の動きができないような強い使い方はしません。