新型コロナのために夜の稽古の参加者が少なくなっています。
参加者が少ないために道場生に対して個人向けの稽古ができます。
また、できるのが当たり前になっている初心者のための稽古を丁寧に見直すことができます。
白帯の人もできなければならない活人術の基本を復習しました。
相手に長座をしてもらいます。相手の横に正座で座り相手の両肩を抱くように両手をかけて、相手を背中側に倒すように力をかけます。相手には後ろに倒れないように多少前屈して腹筋に力を入れ頑張ってもらいます。両手で道衣の太もも部分を掴んで後ろに倒れるのに抵抗してもらいます。
こちらが力で押しているうちは相手をの背中側に動かすことも難しいです。まして背中を床につけることはできません。
ここで心を使うことになります。
自分の中心を意識します。相手の中心も同時に意識します。二つの中心が近づき重なるイメージを持ちます。二人が「寄り添っている」気持ちです。
相手と寄り添えたと感じられたら、相手の肩を軽く押します。相手は簡単に後ろに倒れます。お腹の部分で前屈したまま倒れることもあります。
「寄り添い」の気持ちが強いほど相手を容易に後ろに倒すことができます。
基本ですが、改めて大事な稽古だと思いました。立った相手をハグするようにして崩すとか、ぶつかってくる相手を抱きかかえながら崩すとか、より動きのある場合にも「寄り添う」意識を使うことができます。
「受け入れ」や「寄り添い」は使い分けるものではなく、相手と調和するために自分の自然の気持ちを出しやすい方を使えばよいのです。