心、受け入れる

他流派で14年の経歴を持つ男性が昨年末に入門した。身体を鍛えることを大事にする流派で、型でも力を籠める習慣はなかなか抜けずに苦労していた。 長い経歴で習得したきちんとした突きで攻撃しても、触れられて崩されてしまう度に首を […]

心、相手を守る

本部で事務的なことを一手に引き受ける古田優子四段はあまり大きな体ではありませんが、130キロの木戸尚登弐段を崩すことができます。 身体の大きさだけでなく、相撲、柔道や格闘技空手で鍛えられ、さらに武術空手で内面も鍛えられた […]

消防士が強くなる

道場生の中に消防士の人がいます。救急隊に所属しています。鍛え上げられた柔らかい筋肉の持ち主です。極真空手の経験者で黒帯もとっています。 稽古が始まりしばらくの間は立派な体に関係なく彼を崩すことは容易にできます。 ところが […]

ナイファンチン

道場生のために書きました。 どの型も重い身体で動くことが重要です。特にナイファンチンは重い身体であることが強調されます。 ナイファンチンのすべての段階で重さのテストをします。誰かに後ろから腰を抱えてもち上げてもらい持ち上 […]

サンチン

道場生のために書いています。 サンチン は心身を鍛えてくれる大事な型です。すべての型の基本となります。 まずは外形を整えることです。 運足における両足の間隔や前後の関係を正しく保つことは大事です。 両足の内旋、 […]

タックルしてくる相手を崩す。心の使い方は?

相手がこちらの腰にタックルをしてくる。ぶつかってくる相手を崩せるかどうか。正しくできれば、相手の肩に軽く触れただけで相手はコロンと崩れます。 タックルを受けることは「入り込み」の練習に最適かもしれません。 相手が頭を下げ […]

禅と武術(4)不動ということ

武術は生死をかける場において勝ち抜く方法を求めました。このためには相手の攻撃に対し、反応しない内面の不動の姿勢を保持が必須となります。 禅においても、頭に生じる思いに反応せずに、心を一点に追い込むことによって「無」が実態 […]

格闘技と武術の違いは「衝突」と「入り込み」

攻撃を跳ね返すように防ぐと衝突を生みます。最初の攻撃を防げたとしても次の攻撃が続きます。衝突の連鎖です。 武術は最初の防御が同時に攻撃となっていて、相手は次の攻撃を行うことができません。相手の最初の攻撃を無力化するのが武 […]

優等生の苦しみ

型は外形を整え、その後内面を鍛えていきます。 外形を整えるまでは急速に伸びる道場生がいます。指導されることを一生懸命理解し練習する生徒です。 真面目な優等生は言葉の説明を正確に理解しようとします。理解に従い正確に体を動か […]

相手の攻撃を消す仕掛け「入り込み」

考えていること、意思をお互いに感じ合うように人は出来ています。また、それを感じると身体がそれに対して無意識に反応します。 自分の身を守る習性のために特に攻撃する意図には敏感に反応します。全身が緊張します。身体を防御するた […]

限界を決めるな

館長のオンラインによる指導がありました。 以前は月に一回東京道場に館長が来られて直接指導を受けることが出来ました。現在は新型コロナのためにオンラインによる指導に代わっています。 術の習得は、術をかけてもらい崩されることが […]

禅と武術(2)

禅は座禅をすることで内面の修行をします。 それなのに不思議な身体能力を発揮する話があります。 沢庵和尚は安土桃山時代から江戸時代にかけての有名な禅僧です。徳川家光の依頼によりしばしば登城して禅を説いています。 柳生宗矩の […]

禅と武術(1)

江戸無血開城の立役者である山岡鉄舟は剣の修行と同時に禅の修行に励んだことは有名です。実父の教えもあったためです。 37歳からは三島の龍択寺の星定和尚のもとに参禅に通います。毎週東京での仕事を終えたのちに夜を徹して徒歩で通 […]

生きるために衝突する、衝突しない武術

相手が攻撃してきた時、自然にその攻撃を防ぎます。よけたり、払ったりします。これは人類が太古から生存をかけて身を守ってきた本能です。反射的に反応します。考えるよりはるかに早く反応します。 よけられた相手は、また反射的に殴り […]

間を制する、直方体?

格闘技空手でも上手な人は向かい合った時に威圧を感じて動きが取れないときがあると十数年の経験者が言っていました。 また、間を制するという言葉があります。相手と自分の間の空間を自分のものとしてしまうことです。 これらは「入り […]

重い身体で相手を制する 

攻撃してくる相手を触れて崩せる要件の一つとして、「重い身体」になっていることがあります。合気道の藤平光一師をはじめ多くの師は身体を数人の人に持ち上げられて、持ち上げられた状態で身体を重くして支えている人を一斉に潰すことを […]

緊張を抜く、「わーいわい」と遊ぶ

人は外に対して身体を使うことに慣れているので、外からの力に対しては感覚が鋭いのですが、自分の身体の内の力がどのようになっているか意識することが難しいのです。 身体の力を抜けと言っても無意識に体を固めるためにどこかに力が入 […]

骨盤は本当に下半身でないの?確認

前のブログで正しい立ち方のイメージについて述べました。稽古をしているとき、上半身と下半身の境界が股関節であることを伝えました。一人の道場生が首を傾げていました。彼は舞台俳優に体の使い方を教えるインストラクターであったとの […]

白鳳の立ち合いは入り込み?

相撲の勝敗の半分以上立ち合いが占めると言われているほど重要なものだそうです。 「相手をより先にせめて圧力をかけられれば、押せる、差せる、まわしを取れる、といくらでも攻めることができる。」(元大関魁皇) 白鳳の立ち合いのう […]